メッシの胸に楽天!! バルセロナが16日、公式サイトで日本のインターネット通販大手の楽天とメイン・グローバル・パートナー契約を結んだと発表した。プロ野球楽天オーナーで、J1神戸会長の同社三木谷浩史会長(51)が同日、バルセロナのバルトメウ会長と会見。17-18年シーズンから4年で、年間5500万ユーロ(約63億3000万円)の巨額の契約だという。世界的ビッグクラブと日本企業の歴史的なタッグ結成となる。

 あのバルセロナ、メッシの胸に、プロ野球楽天と同じ「Rakuten」の文字が入る。楽天市場、楽天トラベルと日本では圧倒的な知名度を誇る大企業が、世界最強クラブとタッグを組む。バルセロナ市内で会見した三木谷氏は「ユニホームスポンサーになるだけでなく、世界的なエンターテインメントとして発展するためのパートナーになりたい」などと語った。

 ただのクラブではない。バルセロナだ。1899年の創設以来、胸スポンサーをつけない伝統で運営してきた。ここ数年はユニセフや、カタール財団と契約するなどしたが、バルサの胸はサッカー界でも“聖域”。それを日本の一企業が独占する日がやってきた。

 三木谷氏は、バルセロナDFピケと個人的に親しい。ピケは何度も来日しており「ミッキー」と呼ぶほどの間柄。その関係が、今回の歴史的タッグにつながったようだ。胸スポンサーだけではなく、日本での親善試合も開催する。Jリーグは来季からサマーブレーク(夏休み)を設け、海外ビッグクラブを積極的に招く方針を固めている。総額250億円超という巨額の契約で、バルサがもっと身近な存在となりそうだ。

 ◆FCバルセロナ 1899年にスペイン・バルセロナを本拠地として創立されたサッカークラブ。本拠地は9万9354人収容のカンプ・ノウ。リーグ優勝24度、チャンピオンズリーグ優勝5度。リーグ創設以来、2部への降格は1度もない。一般市民などからの会員を募り、会費でチームを運営している。現在の所属選手はアルゼンチン代表FWメッシ、ブラジル代表FWネイマールら。