帰りは無事だった。公務員ランナー・川内優輝(25=埼玉県庁)が19日、パスポートをしっかり携帯して「1泊4日のエジプト弾丸ツアー」から帰国した。16日の出発時はパスポートを自宅に忘れる失態も、18日のエジプト国際マラソンでは優勝。この日は招待選手として、人生2度目というビジネスクラスの席で体の疲れを癒やした。

 現地では「文化大使」として日本をアピールしてきた。パスポート忘れで航空機を変更したため、レース前の文化交流は中止。それでもレース中に「I

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 Japanese」「こんにちは」と沿道のファンに声を掛けた。レース後はカイロの日本人学校の生徒に狭山茶を配って地元埼玉県の特産品をPRした。

 「文化大使」としての責任は果たしたが、今日20日の埼玉県駅伝を終えて、初めて「弾丸ツアー」は完結する。「まだ終わってない。走り終わるまでは」と自宅には戻らず、上尾の宿舎に直行。1時間の夜間練習をこなし、午前8時30分スタートのレースに備えた。