距離複合の男子で第一人者の吉田圭伸(自衛隊)が、悔しい12位に終わった。

 前半クラシカル(15キロ)を15位で折り返し、迎えた後半フリー(15キロ)のラスト約3キロ。2人が抜け出しそのあとの、銅メダル争いを演じる7人の集団から抜け出しを図り、スパートをかけ勢いに乗ったところで転倒した選手に絡まれバランスを崩した。

 転倒こそ逃れたものの、スキーが引っかかりようやく抜け出したが、15番手まで下がりメダル圏内から脱落。「ヨーイドンのところで失速した。もどかしい」と悔しさで天を仰いだ。

 距離男子初の入賞(6位)どころかメダルまで射程圏に入れながらのまさかのアクシデントだったが、手ごたえもあった。「表彰台を目指すものすごく神聖な空気の中で勝負ができたし、今まで見たこともない景色が見られた。この経験は大きい。もともと自信はあったが、さらに深まった」と話した。

 リベンジの舞台はまだある。次は最も得意としている同50キロクラシカル(3月3日)だ。「幸いにもまだレースがある。そこでしっかり結果を出したい」と気持ちを切り替えていた。