サントリーの日本代表柳田将洋(24)が兄弟対決を制した。中大では弟でリベロの貴洋(21)が出場。サーブを直接弟に打ち込む場面もあったが「『弟だから…この野郎!』ではないですよ」と笑って過度な意識を否定した。

 試合は第1セットを奪われる、苦しい展開になった。そのため「楽しくなかったです。大学生に負けないように必死でした。サントリーの看板を背負っているので、負けられない」。兄弟対決を楽しむ余裕もなかった。サーブについても「昨日(2日)のデータ的に、彼(弟)が一番返っていなかった。そのデータを信頼しただけです」と説明。勝負どころでのスパイクや、効果的なサーブでチームを引っ張ったが「相手のレベルが高いので、学生と思わず戦った。苦しい戦いでした」と安堵(あんど)感が大きかった。

 第2セットからは社会人の意地を見せ、地力を証明した。2連勝で決勝トーナメント進出は決定。4日はパナソニックと1次リーグ最終戦を戦う。柳田はすでにプロ転向と海外挑戦を発表しており、サントリーで戦うのは今大会が最後。「最後という気持ちを強く持っている。花を添えて終われるようにしたい」と2大会ぶりの優勝を誓った。