来年7月に創立100周年を迎える日本体協の次期会長として、財界からトヨタ自動車会長の張富士夫氏(73)が候補に挙がっていることが1日、複数のスポーツ界関係者の話で分かった。政界出身者で日本陸連会長の河野洋平氏(73)も浮上している。今月中にも候補者を一本化し、来年3月末で退任する森喜朗会長(72)の後任となる第15代会長を選出する。

 会長選考委員会(佐治信忠委員長)は4月下旬、投票で候補者を絞り込んだ。団体球技のリーグで構成される日本トップリーグ連携機構の副会長を務める張氏はスポーツ界との関係も深く、関係者によると河野氏とともに得票数が多かったという。衆院議長などを歴任して政界を引退した河野氏は、叔父の故河野謙三氏が第9代会長だった。

 スポーツ界では日本サッカー協会の川淵三郎名誉会長(73)の名も挙がった。体協は「役員就任時70歳未満」という会長の定年制を、来年4月の新法人移行への手続きで改め、70歳を超えても就任できるようになった。