日本テニス協会が頭を悩ませている。23日、都内でニッケ全日本選手権(11月3日~、有明テニスの森公園)の出場選手を発表。

 同大会は、今年から優勝賞金を昨年の200万円から400万円に倍増。シングルスに出場できる選手も、男女各32人と、昨年の48人から削減し、トップが高額賞金を争う形式で、観客やスポンサーに質の高いプレーを提供しようと考えた。しかし、ふたを開けてみれば、男女のNO・1、錦織圭とクルム伊達公子は欠場。女子はクルム伊達を含む世界ランク100位以内の4人が不参加となった。

 全日本は今年で88回の歴史と伝統を誇る。40年ほど前までは、全日本の優勝者が4大大会の本戦に出られるなど、世界とリンクしていた。しかし、73年に現行の世界ランクシステムが整備されて以来、世界ランクとは無関係の全日本は、たびたびトップ選手が欠場する大会となってしまった。