スピードスケートの真駒内選抜が28日、真駒内屋外競技場で行われる。昨季、最年少でW杯に出場した高山梨沙(駒大苫小牧高1年)が、一発勝負で10年バンクーバー五輪代表入りを狙う。W杯前半戦代表を逃し五輪への道は険しくなったが、12月4日の浅間選抜(長野・松本)を欠場し、年末の五輪代表選考会(長野・エムウエーブ)1本に照準を定めた。大学、社会人相手の今大会で弾みをつける。

 10月の全日本距離別選手権でW杯前半戦代表入りを逃した高山だが、1カ月ぶりの国内大会へ向け気持ちは切り替えていた。同選手権では1500メートル7位、3000メートル15位に終わった。「(五輪代表は)可能性は低いかもしれないが、あきらめていない。地元(苫小牧)に残って集中的に練習して代表選考会で上位に入りたい」と目標を話した。

 五輪代表選考会で勝負をかけるため、来週の浅間選抜欠場を決めた。12月23日からの全道高校スケート(帯広)には出場するが、選考会前にシニアの大会に出場するのは今大会が最後となる。夏に腰を痛め長距離練習が不足していたことを考え、道内に残り滑り込むことを優先した。駒大苫小牧高の中村卓也コーチは「滑り込ませて選考会で一発勝負したい」と話す。

 W杯前半戦代表は逃したものの、21日に行われたジュニアW杯ハルビン大会(中国)では1500、3000メートルで優勝と調子は右肩上がり。W杯開幕戦のベルリン大会(ドイツ)で穂積雅子(ダイチ)が2位に入るなど上位陣も調子がいいが、石野枝里子(富士急)が風邪で一時帰国するなど付け入るすきはある。今大会は1500、3000メートルの2種目に出場。「腰も良くなってきたし、練習もできている。順位よりタイムを出したい」とここをステップに五輪まで駆け上がるつもりだ。【松末守司】