国際オリンピック委員会(IOC)理事会は、20年夏季五輪で実施する最後の1競技に、最終候補としてレスリング、野球・ソフトボール、スカッシュの3競技を選んだ。

 笑顔のまま、ソフトボール北京五輪金メダルの上野由岐子(30)は、女子レスリング五輪3連覇の吉田沙保里(30=ALSOK)へ尊敬の思いを明かした。「争っている感じはしない。吉田さんから刺激をもらっているし、励まし合えるような間柄になれたらと思います」。残り1枠をかけて“共闘”する姿勢を見せた。

 テレビの映像を通じて、吉田の熱意を感じ取った。約100万人分の署名を集めた姿を見て「自分たちもリーグ戦を各地でしているので、呼びかけて集められたら。世界のソフトボール選手と協力すれば、100万人もいけると思う」。さらに、最終候補に残った3種目で野球・ソフトボールのみが団体種目。「団体スポーツとしてのアピールポイントを押していきたい」とIOC総会に向けたプランを明かした。

 五輪種目に復帰した場合、20年には38歳。「現役は1年でも長くしていたいけど、はっきりとは見えていない。でも少しでも関わって、協力していきたい」と力強く話した。