前日2日の日本相撲協会による抜き打ちの尿検査で大麻の陽性反応を示した大相撲の幕内露鵬は3日午前、所属する東京都江東区の大嶽部屋で秋場所(14日初日・両国国技館)に向けた朝げいこを行った。部屋には約60人の報道陣が詰め掛けたが、けいこは非公開だった。

 露鵬は午前6時40分ごろからしこ、すり足で汗を流し、約2時間で終了。関係者によれば、前夜は前師匠で相撲博物館長の納谷幸喜氏(元横綱大鵬)に厳しく叱責(しっせき)され、この日のけいこ後も呼び出された。またこの日は当初、大麻所持容疑で逮捕された同じロシア出身の元幕内若ノ鵬の事件に絡み、警察の事情聴取が予定されていたという。

 露鵬の弟、白露山が所属する北の湖部屋は大嶽部屋から約50メートルに位置し、100人を超えるマスコミ関係者が押し寄せた。力士によると白露山は部屋にいるというが、朝げいこには姿を現さなかった。午前9時25分ごろ、師匠でもある北の湖理事長(元横綱)が所用で外出すると、カメラを持った無数の報道陣が殺到。怒鳴り声で質問するテレビリポーターをさえぎるように、理事長は険しい表情のまま無言で車に乗り込んだ。