日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で臨時の理事会を開き、八百長疑惑の影響のため、3月に大阪府立体育会館で開催する予定だった大相撲春場所の中止を決めた。

 疑惑の真相解明にさらに時間がかかる状況を受け、開催は不可能と判断したものとみられる。同日午後、親方らによる評議員会で説明する。

 本場所が中止となるのは、戦争で被災した国技館修復の遅れを理由とした1946年夏場所以来、65年ぶり2度目で、不祥事による中止は初めて。昨年7月には、野球賭博で十両以上に10人の謹慎休場者を出しながらも名古屋場所を開催した。

 理事会では、疑惑を調べる特別調査委員会(座長=伊藤滋・早大特命教授)が、十両千代白鵬、竹縄親方(元幕内春日錦)、三段目の恵那司の、八百長関与を認めた3人を含む14人の聞き取りや全協会員を対象としたアンケートの結果を報告したが、処分の検討は持ち越した。

 特別調査委は、実態解明が長期化する見通しを示している。