大相撲春場所の会場、大阪府立体育会館が初日の予定だった13日を迎えた。八百長問題による中止を受け、例年とは違いひっそり。早朝に鳴り響く寄せ太鼓、色とりどりののぼり、練り歩く力士といった大阪の街に春を告げる光景はなかった。

 日本相撲協会の春場所先発事務所で中川親方(元幕内旭里)は「残念しかない。(昨年の)8月から大阪に向けて仕事もしてきたしね」と寂しげな表情を浮かべた。

 土俵があるはずの体育館は、高校と大学の部活動が練習で利用。体育会館事務所の男性スタッフは取材に応じられないとしながらも、場所中止で穴のあいた期間に使用申し込みがあったことについて「何とか通常営業できてよかった」と素直な心境を語った。