大相撲技量審査場所はNHKの中継がない代わりに、インターネットなどで映像が配信されている。序ノ口から約9時間にわたって全取組が中継され、日本相撲協会の公式サイトやインターネットテレビ「ひかりTV」などで視聴できる。

 もともとは東日本大震災の後に、被災地でテレビのない人々に映像を提供する手段として考案されていたという。NHKが中継を中止したこともあり、初日は協会公式サイトに約7万4000件、動画サイト「ニコニコ動画」に約15万6000件ものアクセスがあった。

 幕内の取組は10年以上も前から協会公式サイトで配信されているが、序ノ口から映像が流れるのは初めて。協会のインターネットチームの担当者によると、相撲ファン以外の視聴者も多いそうで「行司や呼び出しの声、さまざまな所作など意外と知られていない部分が見られるのが好評」と説明する。

 来場所以降については未定。担当者は「反響は大きいけれど、アクセス数は気にしていない。見た人が実際に足を運びたいと思ってくれれば、それが一番」とファン層の拡大を狙っている。