<大相撲初場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

 大関把瑠都(27=尾上)が初優勝を決めた。大関琴奨菊(27=佐渡ケ嶽)を下手投げで下して無傷の13連勝とし、2差で追ってくる横綱白鵬(26)が結びの一番で敗れたため、この時点で把瑠都の優勝が確定した。「夢のよう。人間、やればできる。立ち合いでちょっと高かったけど、最後は思い切り投げた。母と妻に感謝している」と感慨に浸った。

 12日目には大関稀勢の里との優勝の行方を左右する一番で立ち合い変化。真っ向勝負を避ける内容に館内から「帰れ」コールや大ブーイングを浴びた。それでも一夜明け、自慢の怪力を生かした相撲で白星を積み重ねた。

 角界初のエストニア人力士。欧州出身では大関琴欧洲(ブルガリア出身)以来の幕内頂点に立った。「自分の相撲を、まずあと2日間取ります」。次の春場所(3月11日初日、大阪府立体育会館)では綱とりを目指す。