日本相撲協会の次期理事長に元理事長の北の湖親方(58)=元横綱、本名小畑敏満、北海道出身=の復帰が確実な情勢となっていることが25日、相撲協会関係者の話で分かった。放駒理事長(元大関魁傑)は来年2月に65歳の定年を迎えるため、30日に行われる役員改選に伴って退任する。相撲協会理事長は今回で12代目。再登板は史上初めてとなる。

 北の湖親方は役員改選で理事として立候補することが決まっており、投票になっても、所属する出羽海一門の協力を受けて当選ラインとされる10票前後を確保しているとみられる。改選後に次期理事長を互選する新理事会では他に対抗馬がおらず、理事選立候補予定者の中にも支持勢力がいることから、推薦を受けて選任される方向だ。

 同親方は「とにかく相撲協会が一丸となって進む態勢をつくることが大事だ」と慎重に話したが、周囲には理事長再任へ前向きな意向を示しているという。

 2002年に理事長に就任した北の湖親方は4選を果たした後、08年9月に弟子の大麻問題で引責辞任した。昨年4月には弟子の八百長関与により理事を退き、役員待遇に降格となった。