大相撲初場所(来年1月11日初日)を前に横綱審議委員会による稽古総見が26日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われ、大鵬を抜いて単独最多の33度目の優勝を目指す横綱白鵬は相撲を一番も取らず、すり足やぶつかり稽古で胸を出しただけだった。

 足に腫れものがあると聞いたという北の湖理事長(元横綱)は「もう少し(力を)長く維持したいのなら(稽古を)やれる時にやっておかないと駄目」と苦言を呈した。

 存在感を発揮したのは大関稀勢の里で、横綱日馬富士に5勝3敗と優勢。かど番大関豪栄道との稽古を含め、20番で12勝だった。日馬富士は4勝7敗と不調で、豪栄道は7勝8敗。横綱鶴竜と大関琴奨菊は風邪のため休んだ。

 ともに24歳で再小結の高安、人気の幕内遠藤は前に出る姿勢が光り、ベテラン安美錦も元気だった。関脇逸ノ城は6番で1勝と物足りなかった。