昨年秋場所限りで引退した大相撲の元小結若荒雄の不知火親方(30=阿武松)が31日、両国国技館で断髪式を行った。

 一門の総帥の貴乃花親方(42=元横綱)、元前頭筆頭でプロレスラーの天龍源一郎(64)ら約450人という、多数の関係者がはさみを入れ、最後に師匠の阿武松親方(53=元関脇益荒雄)が、大銀杏(おおいちょう)に止めばさみを入れた。

 断髪式の途中から、涙で目を潤ませた不知火親方は「中学を出て、自分には相撲しかなく、実績も素質もない中、これだけ多くの方々が全国から来ていただく断髪式をさせてもらった。師匠はじめ関係者の方々のおかげです」と感謝。既に引退直後から部屋付き親方として後進を指導しており「熱い弟子、熱いやつを育てたい。弱くても何かしそうな」と抱負を語った。