来年初場所後に実施される日本相撲協会の役員選挙へ向けて22日、二所ノ関一門が両国国技館内で一門会を開いた。既に貴乃花親方(37=元横綱)が新理事への立候補を表明。現職の放駒理事(61=元大関魁傑)二所ノ関理事(61=元関脇金剛)と鳴戸親方(57=元横綱隆の里)も出馬意思を持つ。4人から一門通例の「3人」に絞り込む予定だったが、結論は先延ばしになった。放駒親方は「何も決まっていない。誰も何も言わないから」と話した。

 約1時間の会合後には、貴乃花親方が一門離脱を表明したという情報が飛び交った。だが、貴乃花親方は「ひと言も言ってないです」と強く否定。出席者によれば、調整作業の最中に、ある親方が「それなら一門から出ていくのか」と貴乃花親方に問いただした場面があったという。別の親方は「決まらなければ誰か外に出て行くこともあるのか、という話は出たが、それは貴乃花が言ったのではない」と証言した。

 今後は1月8日に再び一門会を開き、最終的には初場所10日目の1月19日までに決める予定。ただ、4人とも引き下がる意思はなく、ある親方は「お前出ろ、お前出るな、はおかしい。4人出ると受け止めてもらって構わない」と話した。4人出馬となれば、02年以来4期ぶりの理事選挙になる可能性が高くなる。