<大相撲夏場所>◇8日目◇16日◇両国国技館

 横綱白鵬(25=宮城野)は8連勝で勝ち越しを決め、ただ1人全勝を守った。

 白鵬が、うまさを見せて「定位置」に立った。立ち合いは業師の安美錦に右差しも左前まわしも封じられたが、慌てない。両腕を抱えるようにして止まると、静かに左右の足の前後を入れ替えた。「小手気味だったから崩してね。内まただよ」。直後に左の掛け投げで崩すと、得意の右四つになって寄り切り。初場所14日目から25連勝とし、歴代単独7位となる13度目の「全勝ターン」を決めた。

 出番を待つ花道奥で、把瑠都が負けるのを見た。「(把瑠都が)勝負を急いだというのがあったので、自分はゆっくりいこう」と反面教師にして、早くも賜杯レース単独トップになった。15日夜は、尊敬する元横綱の輪島大士氏と毎場所恒例の会食。日本料理店を2軒はしごして、輪島氏のトレードマークだった「黄金まわし」の話などで盛り上がったという。「横綱は明るくなったね。教えることも何もない。言うことはないよ」と輪島氏。同氏と並ぶ14度目の優勝へ不安はない。