日本相撲協会の武蔵川理事長(62=元横綱三重ノ海)が、辞任を表明するはずが一転して、職務復帰を宣言した。

 5日午前、若手から中堅の親方が両国国技館に集結し、武蔵川理事長続投への意見をまとめ、本人に伝えた。前夜からの辞任報道に「上から情報は来ないし、辞任報道は寝耳に水。みんな心配」と錦戸親方(元関脇水戸泉)。電話で連絡を取り合って、臨時理事会の前に招集をかけた。一門の枠を超えた約40人が集まった。外部からの理事長就任を求める声が強まる中、それに対してまわし組には、年代にかかわらず強い抵抗感がある。その危機感もあっての決起集会だった。

 春日山親方(元前頭春日富士)は「理事長には引き続きやってもらいたいとまとまった」と説明した。錦戸親方は「理事長には頑張ってもらいたい。次々に代わるのも良くない」、高田川親方(元関脇安芸乃島)も「理事長の下で一枚岩で頑張っていこうということ」と話した。春日山親方の所属する立浪一門は、内部にも改革委員会を設置するべきと提案している。