第45代横綱初代若乃花で元二子山親方の花田勝治(はなだ・かつじ)氏が1日午後5時25分、腎細胞がんのため、東京・慶大病院で死去した。82歳だった。

 花田勝治氏の死去を受けて、元横綱大鵬の納谷幸喜氏(70=日刊スポーツ評論家)は「いつかは、と思っていても、わびしいし、惜しい人を亡くしました。8月9日にお見舞いに行って話しました。『風邪をこじらせてね』と言ってましたが、弱ってましたね。私よりひとまわり上のたつ年で、いろんな思い出がある。関脇のころまで、よくけいこをつけてもらいました。新入幕の時のけいこで小手投げを食らって、鎖骨にヒビが入ってね。新横綱の時には、横綱会で双葉山さん(当時の時津風理事長)に『大鵬、歌え』と言われて困っていたら、「私が代わりに歌います」と助けていただいた。お酒を飲むとよく『お前たちが関脇の時は強かった』と柏戸と一緒に褒めてもらいました。振り返れば、そういう先人たちが築いてくれたことを、私らもやってきた。雲の上から相撲協会が良くなるように見守っていただきたい」と語った。