大関とりを狙う関脇琴奨菊(27=佐渡ケ嶽)が土俵祭りが行われた10日、「日本勢消滅」の危機を救うべく気合を入れた。国技館に飾られている32枚の優勝額のうち、日本人力士の額は1枚だけ。06年初場所の大関栃東(現玉ノ井親方)の額と聞いた琴奨菊は「そんな前なんだ。知らなかった」。しかもその額は、来場所終了後に外される。琴奨菊は日本人最上位でもあるだけに「まあ、頑張りますよ」。昇進目安となる12勝の先にある、初優勝にも視線をちらりと向けた。

 この日の土俵祭りに参加後は、力士が飲まないお神酒をわざわざもらって初めて飲んだ。数日前にひいた風邪も「大丈夫」と順調に回復。「まあ、やる前は、いろんなことは言えない。思い切りやるだけ」と選ぶように言葉をつないだ。