日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は27日、監督官庁の文部科学省を訪れ、新法人移行への工程表を提出した。高額の取引が問題視されていた年寄名跡の項目は、金銭授受の禁止、功労金の支給、協会の管理などの方針が示され、来年1月の理事会で改革案を正式承認し、6月までに具体案もまとめることが明記された。

 放駒理事長は功労金について「何らかの功績を挙げた協会員に対して支払う報酬であり、それは現行で認められている」とし、300年以上にわたって続いた105の年寄名跡を取得し、保有してきたことが公益法人化への功労だと説明。功労金の支払いによる協会管理が最善策とした。

 今後は、功労金の額や、年寄選考委員会の設置など取得プロセスの改善、ルール違反防止の仕組み作りなど、細部を詰めていくことになる。文科省の杉浦久弘・競技スポーツ課長は「6月に期限を設定していますが1日も早くお願いしたい」と、早期の改革を促した。