横綱白鵬(28=宮城野)が「未来をつなごう

 日本人の心」を題材に、先生役を務めることが27日、分かった。来月8日開催の日本青年会議所神奈川ブロック大会(伊勢原市民文化会館)で、ボクシング元東洋ミドル級チャンピオンのカシアス内藤さん(64=E&Jカシアス・ボクシングジム会長)と登壇する。

 主催者は「横綱はモンゴル人ではありますが、相撲を通じて日本人の心を持つ代表でもあると思う。外国人から見た日本人の長所や短所も再確認させていただけると思っています」と抜てきの理由を説明。父が米国人の内藤氏も「私は日本人だけど肌の色が黒くていじめられたこともあった。彼も日本に溶け込もうと努力して学んだことも多いと思う。会って話すことが楽しみ」と期待した。

 白鵬は「言葉だけでなく、風習、文化、伝統など、すべてを勉強しないと横綱ではない」と探求心は絶大だ。6月に実施した本紙アンケートでも「外国出身でありながら一番日本人らしい」との声も多かった。引退後は「銀座で部屋を設立したい」と日本国籍取得の意向もある男の一言一句は、生きた教材となる。【鎌田直秀】