次の目標はモテ男だ!

 今年初場所限りで引退した元小結高見盛(37=現振分親方)の引退相撲が6日、東京・両国国技館で行われた。断髪式では約380人がはさみを入れ、最後は午後3時。入門時の師匠で先代東関親方(元関脇高見山)の渡辺大五郎氏に大銀杏(おおいちょう)を切り落とされた。「本当にありがとうございました!!」。振分親方は土俵上で叫ぶように、集まった約1万人の観客に感謝を伝えた。

 断髪後は知人の美容師に整えてもらった。だが、知らずに設定されていたテーマは「モテ男ヘア」。薄い頭頂部を指摘されて「分かってますよ!

 あからさまに言わなくても…」と気落ちしつつ、横を刈り上げて頭頂部を立てられた。まゆもそろえ、最後はラメ入りのゴールドスプレーで完成。「モテますよ~」と言われると「慣れない」としながらも、まんざらでもない表情だった。

 渡辺氏は「次の目標は嫁さん(探し)ですよ!」と強調。東関親方(元前頭潮丸)も「婚活を始めなきゃね」とうながした。断髪式を口実に避けていた「嫁とり」は、いよいよ待ったなし。「まだ片付けみたいなこともやらないと…」と及び腰だったが、外堀は埋められてしまった。こうなれば覚悟を決めて、突き進むしかない。【今村健人】