大相撲夏場所で29度目の優勝を果たした横綱白鵬(29=宮城野)が26日、優勝一夜明けの記者会見を行わなかった。千秋楽翌日の恒例の会見に白鵬が出席しないのは初めて。25日深夜まで説得を試みたという部屋の関係者は「理由はいろいろあるようですが、どうしても嫌なようです。申し訳ありません」と説明した。

 14日目の取組後から“異変”はあった。鶴竜に勝って優勝王手も、支度部屋では無言を貫いた。千秋楽も館内での優勝インタビューには答えたが、支度部屋では言葉少なだった。北の湖理事長(元横綱)は「事情があるかもしれないから」と述べ、玉ノ井広報副部長(元大関栃東)は「協会としても、今後は部屋と本人に了承をとってできるようにしたい」と話した。

 優勝者は会見しなければならないというルールがあるわけではない。だが、これまでは眠い目をこすりながらも会見に臨んでいただけに不可解な中止となってしまった。