<神宮大会:早大3-2福岡大>◇2日目◇16日◇大学の部準々決勝◇神宮

 早大(東京6大学)が3-2で福岡大(九州3連盟)を振り切り、ベスト4に進出した。先発の斎藤佑樹投手(2年=早実)は6回を被安打4の7奪三振。2失点ながら自責0。自ら好調と分析し、準決勝の先発までにおわせた。

 早大・斎藤は2点のリードを守れず、6回、80球を投げ終えたところでマウンドを降りた。それでも悔しさを見せず、18日の準決勝に目を向けた。斎藤は「80球?

 (次戦先発に)ちょうどいいですね」と言ってのけた。

 6回2死無走者から2点を失った。中堅手前方の飛球(記録は遊撃手の失策)で走者を背負い、二塁手の悪送球も出て1失点。直後に二塁打を浴びた。「調子はよかったです。点をとられたのは反省点ですけど」と悔しさは見せない。むしろ7勝を挙げたリーグ戦の好調を持続できた喜びの方が大きかったようだ。

 最速145キロ。スライダーも切れ7三振を奪った。2回2死後からは4連続三振も記録。3日の早慶戦終了後は2日休み、練習を再開した。ブルペン入りの回数を減らし、遠投中心の調整。はり治療にも通った。中12日の公式戦は「疲れはなかった。体が軽かったです」と感触のいいマウンドになった。

 15日、ソフトバンク王貞治最高顧問(68)が母校早実を訪れて講演、斎藤にラブコールを送った。「ホントですか。王監督が来たことは聞いたんですが。将来?

 まだ全然です」と笑った。現在は昨年決勝で敗れた東洋大への雪辱、V奪回しかない。斎藤は「あと3回あるけど、できるうちに(優勝)したい」と言い切った。【米谷輝昭】