ロッテがシーソーゲームを制した。

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二転三転の展開で、これほど流れが読みにくいCSも珍しかった。勝敗の分岐点を挙げるのが難しいが、3つのポイントがあった。

(1)佐々木朗のすごみ 2年目で通算3勝の投手が、初の短期決戦の初戦にどう入っていくか注目していた。初回の先頭山崎剛に初球、内角膝元に直球でストライクを奪い、過度な力みを感じさせない出足。2回は一塁送球エラーで失点したが、動揺なく追加点は与えなかった。連打も3回の1度だけで楽天打線に形を作らせない。ロッテの得点源である1~4番につながりを持たせてしまい、2戦目以降にも影響しかねない則本昂とは対照的だった。

(2)7回表のミスの相互連鎖 防御率1点台も25回で17与四球の国吉が四球に始まり、バント処理で二塁へ悪送球。逆に無死一、二塁で山崎剛が犠打を打ち上げ、二塁走者の辰己が飛び出す二重のミス。ただ、さらに驚いたのは飛球を捕った国吉が直前の二塁悪送球による不安からか、二塁へ投げずに自ら走ってベースを踏みにいったことだ。

一塁走者も飛び出し、転倒していたから送球していれば三重殺の可能性もあった。こんなプレーを見れば、意気消沈するはずの楽天にも「まだチャンスはある」と思わせてしまう。連続四球から交代した唐川が投球の7割を占めるカットボールを島内に逆転打を喫した。だが国吉の制球難が生んだ満塁の状況で左打者の内角にカットボールを制球するのは難しい。

(3)8月20日以来の松井とエチェバリア 本来は守護神で8月20日以来の登板となった松井は、8回1死でレアードを空振り三振させた外角低め直球は抜群だった。続くエチェバリアの初球の直球も完全に振り遅れ。しかし続けた直球が真ん中高めに入り、痛恨の同点弾を運ばれた。

今季4本塁打で8月20日以来1発がなく、まさかないと思うのも自然だ。この日の直球のキレなら当たってもポップフライと捕手炭谷も感じただろう。配球ミスというのは酷だが、限りなく長打の可能性をゼロに近づけるなら変化球やボール球を挟むことも結果論では考えられる。短期決戦の怖さを象徴していた。一方で、何が起こるか分からない勝負の面白みでもあった。(日刊スポーツ評論家)

ロッテ対楽天 7回表楽天2死一、二塁、浅村(手前)に四球を与え満塁とした国吉(中央)は悔しげな表情(撮影・垰建太)
ロッテ対楽天 7回表楽天2死一、二塁、浅村(手前)に四球を与え満塁とした国吉(中央)は悔しげな表情(撮影・垰建太)
ロッテ対楽天 8回裏ロッテ2死、左へ同点の本塁打を放つエチェバリア(撮影・菅敏)
ロッテ対楽天 8回裏ロッテ2死、左へ同点の本塁打を放つエチェバリア(撮影・菅敏)