<パ・CSファーストステージ:ロッテ1-3ソフトバンク>◇第2戦◇15日◇ZOZOマリン
バットマンならば悔しさは打撃で晴らす。そんな気持ちだっただろう。ソフトバンク中村晃が貴重な3点目をたたき出す中前適時打を含む2安打を放ち、チームの逆王手に貢献した。
「勝ててよかったです。昨日は悔しい負け方をしていたので。2アウトでもチャンスだったので、思い切って行くことだけを考えていました」
同点の3回。1死二塁から柳田の適時二塁打で勝ち越しに成功。4番近藤は二ゴロに倒れたが、柳田が三進。打席に入った中村晃はカウント2-1からのスライダーをしぶとく中前に運んだ。星を落とした第1戦は4打席無安打。球場を引き揚げる中村晃は「ダメですね」とつぶやきながらうつむいた。手にはしっかりバットを握っていた。
柳田、近藤に続く「5番」は大きなプレッシャーもある。出塁率の高い好打者を前にしているだけに好機は多い。「僕は本当は(走者)をかえす打者じゃないと思うんです。チャンスメークするタイプなので。でも、何とか頑張らないと」。千葉入りする直前、こんな言葉をポツリと漏らしながら本拠地ペイペイドームでの最終調整を終えた。
プロ16年目。来月11月で34歳になる男は、なんとも献身的に今季を過ごしてきた。先発で1、2、4、5、6、7番の打順をこなし、守備でも本職の一塁に加え、外野にも回った。柳田、近藤が疲労軽減のためDH起用されることが多かったが、中村晃の先発DH起用は3度だけだった。
「とにかく勝つだけです。(CSの)経験はしてきているので、それはプラスにはなるのかなと」
ヒーローインタビューに呼ばれても笑顔はなかった。体調不良でシーズン終盤に離脱を経験。しっくりこなかった打撃フォームも下半身に力強さが戻ったことで、どっしりと構えられるようになった。この日は柳田、近藤、中村晃のクリーンアップで3打点。背番号「7」は与えられた役目をしっかりこなし、チームをCSファイナルへ導くつもりだ。【佐竹英治】




