現役時代は近鉄一筋17年で4度の盗塁王に輝き、オリックスで監督を務めた日刊スポーツ評論家の大石大二郎氏(65)が試合をチェック。4連敗を喫した阪神は捕手を3人制に戻すべきと提言しました。19日に藤田を2軍に落として2人制にした2試合は連続完封負け。打撃低調の梅野や坂本にチャンスで回っても代打が送れないもどかしい敗戦の連鎖を厳しく指摘しました。【聞き手=松井清員】

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阪神は2試合続けて捕手2人制で臨んだが、3人制に戻すべきだと感じる試合だった。梅野が打率1割台後半で坂本は2割台前半。代えると残り1枚になって故障があった時が怖いので、好機でも代打を送りづらい状況になっている。ヒットを打つ確率より、凡打の確率の方が高いのに、だ。

この日は5回1死一、二塁で梅野が併殺打に倒れた。5回で代打は早いかも知れないが、0-0の投手戦で得点できる気配がない。逆に1点さえ取れば勝ちが計算できる投手陣が控えているだけに、代打投入の早仕掛けがあってもいい状況だ。梅野は10回1死一塁も併殺打。打席に立たせるなら、追い込まれていても絶対に送らせる場面だ。得点圏に進めて1点取ればサヨナラなのに、一塁代走植田も意味をなさなくなった。

前日19日は、1点を追う7回無死満塁でそのまま打たせた坂本が併殺打に倒れた。貧打のチームにあって、状態のいい原口や左の切り札糸原を使えない敗戦はもったいない。この日も原口と糸原をようやく代打で投入できたのは1点を勝ち越された11回で、しかも走者なしの場面。捕手2人制がいい場面で駒を使い切れない足かせになっている。

打てないのだからもっと足を使った揺さぶりもほしかった。6回1死から野口が安打で出たが、代走島田を送ったのは続く近本が失策出塁して二塁に進んでから。大瀬良はクイックが早い方ではない。野口が出た時点で代走島田を送り、二盗を仕掛けるぐらいで良かった。0-0できた7回も先頭で安打出塁した佐藤輝に代走を送ってもよかった。その後、一走の佐藤輝は前川の右飛で打球判断を誤り、右ゴロにしてしまったのだからより悔いが残る。

あえて光を挙げれば先発の及川だろう。防御率0点台の大瀬良との投げ合いである意味期待以上に、互角に渡り合った。真っすぐに力があり、スライダーもいい変化をしていて、カットボールや右打者の外に逃げるツーシームもよく落ちていた。不調の伊藤将に替わるマウンドだったが、球宴明けもローテが期待できる。(日刊スポーツ評論家)

阪神対広島 5回裏阪神1死一、二塁、梅野は三ゴロ併殺打に倒れる(撮影・加藤哉)
阪神対広島 5回裏阪神1死一、二塁、梅野は三ゴロ併殺打に倒れる(撮影・加藤哉)