阪神は敵地で1勝1敗に持ち込むことができれば御の字だ。ソフトバンクの第2戦で先発が有力視されるモイネロ攻略は至難だから、是が非でも“先手”を打ちたい。

初戦の先発有原に付け入ることは十分に考えられる。かつての剛腕のイメージはないし、少しずつタイミングをずらしながら打ちとるタイプに変貌しているが、その立ち上がりを攻め立てたい。

阪神は走者をため、クリーンアップを迎えるのが理想的で、そのためには近本、中野の1、2番が機能することが前提になってくる。特に森下、佐藤輝を四球で歩かせにくいシチュエーションを作りたい。

また村上に続く第2戦の先発には、デュプランティエの名前も上がっているようだ。だがこの短期決戦を考えたとき、CSファイナルで好調だった高橋を2試合登板させる戦略を立てるべきではないだろうか。

阪神が絶対的な安定感のモイネロを打ち崩すのは容易ではない。ただ勝機を見いだすには、そのモイネロに高橋をぶつけることだろう。阪神は投手力で上回るから、高橋で盤石のリリーフ陣につなぎたい。

逆にソフトバンクは、仮に有原で敗れても、モイネロで勝てる公算が大きいと読んでいるのだろう。そして、このシリーズでモイネロを2試合で起用して勝ち抜くという算段をしているはずだ。

それにCSファイナルのソフトバンクは、6試合で計11点が示したように得点力が上がらなかった。近藤がオーダーに加われば、病み上がりとはいえ、まったく打線の迫力は変わってくる。

ただ打ち合いになることは考えにくい。どちらも接戦を逃げ切る展開が予想される。まずは初戦をとって優位に立つことだ。(日刊スポーツ評論家)

練習でキャッチボールする阪神村上(撮影・加藤哉)
練習でキャッチボールする阪神村上(撮影・加藤哉)