<日本生命セ・パ交流戦:巨人3-2西武>◇10日◇東京ドーム

 人生初のサヨナラ打は、やっぱり「最高」だった。巨人大城卓三捕手(25)は振り負けなかった。同点の9回1死満塁。代打で打席に立つと、西武増田の直球をフルスイング。ライナー性の打球は背走する右翼手のグラブを越えた。

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 大城は愛されキャラだ。東海大相模、東海大で1学年後輩の田中俊とは試合前にいつも一緒にバント練習。「一番仲がいい。年が1つ下だけど高校から試合に出ていて、堂々とプレーするのがすごかった」とつぶさに見て、かわいがってきた。田中俊は「本当に接しやすくしていただいてきた」と振り返り、誰からも慕われる先輩だったと話す。

 後輩だけでなく先輩にも積極的にアプローチする。プロ入り後は試合中のベンチでは阿部の隣に座り、「教えてもらえることは聞いて、常に準備します」と投手の傾向、代打の準備の仕方を聞き込んで、自らの糧にしている。誰にも物おじせずに、懐に入る魅力がある。【巨人担当=島根純】