阪神が開幕2連勝を決めた3月30日のヤクルト戦が終わった直後。何げなくツイッターを開いてみたら、意外なところで盛り上がっていた。

1回2死で糸井が右翼席へ先制のソロ本塁打を放ったが、ヤクルトのリクエストによりリプレー検証となった場面だった。ベンチにいる矢野燿大監督(50)が祈っている。比喩ではなく本当に、両手を合わせ目を閉じて、祈っている。判定は変わらずホームランが確定すると、笑顔で大きくガッツポーズ。そんな和気あいあいとしたベンチの様子に「明るくていい」「チームの雰囲気良さそう」といったコメントがおどっていた。

確かにテレビの映像を見返してみても、ベンチは明るく、感情があふれているように見える。3月12日の中日とのオープン戦だった。この日はルーキーの木浪から高山、ベテランの福留まで、ヒットを打った選手皆がベースの上で両手を突き上げた。それに応えるようにベンチからもガッツポーズ。3月9、10日に行われた侍ジャパンのメキシコ戦に、コーチとして参加した清水雅治ヘッドコーチ(54)が、実際に見て感じたことから始まった。「メキシコの選手がそういうことをしていて、盛り上がっていていいなと思って、そういう話をしました」。阪神は開幕カードのヤクルト戦で2勝1敗と勝ち越し。いい雰囲気から勝利につながって、勝利からまたいい雰囲気につながる。そんな相乗効果が楽しみだ。【阪神担当 磯綾乃】