うたた寝の主砲は目覚めるのか。巨人岡本和真内野手(22)の徐行運転が続く。絶不調ではないが、好調とも言い難い。

開幕から4番で全試合スタメン出場を続ける。22日の試合前時点で、打率2割5分6厘、8本塁打、28打点。「全然ダメですね。でも、いろいろ考えながら続けることが大事だと思っています。我慢ですね」と本人も満足にはほど遠い現状がある。

原監督のマンツーマン指導をはじめ、吉村、後藤コーチも熱心にアドバイスを送ってきた。元木コーチもコミュニケーションを密に取り心身両面をサポート。「ありがたいです。自分のものにできるようにしないといけないし、しっかりと結果で応えたい」と危機感を強めた。

どっしりした体格のスケール同様に、性格的にはずうずうしいぐらいずぶとい印象を受ける。東京ドームのロッカールームはベテラン阿部の隣だが、物おじする様子はなく、タオルを巻かずに平気で着替えることもあるとか、ないとか…。チーム内でも愛されキャラ全開で、先輩からいじり半分で「岡本さん」と呼ばれる。

そんな“岡本さん”だけに好不調はチームの雰囲気を左右する。「僕なんかは全然です。前も後ろもすごいバッターばかりなんで。必死についていくだけです」と頭をポリポリ。坂本勇、丸、亀井、陽岱鋼、ゲレーロと並ぶ好打者のど真ん中に君臨する。若き主砲が目を見開き、快音を連発させれば、巨人打線は最大限の力を発揮する。【巨人担当 為田聡史】

4月4日、中越え2点本塁打の岡本(奥)は頭を深々と下げて迎える一塁走者坂本勇に恐縮する(撮影・松本俊)
4月4日、中越え2点本塁打の岡本(奥)は頭を深々と下げて迎える一塁走者坂本勇に恐縮する(撮影・松本俊)