<ロッテ8-2ソフトバンク>◇26日◇ZOZOマリン

まだ5月というのに、めまいがするような炎暑が列島を煮えたぎらせている。千葉・幕張も試合前からうだるような暑さだった。3試合連続で観戦に訪れたソフトバンク王球団会長も、三塁側ベンチ横で30分ほどチーム練習を見守ると、ビジター球団室に“避難”した。

試合も暑さにあてられたわけでもなかろうが、鷹党にとってはめまいのする展開だった。先発ミランダが乱調。初回から連続失点し3回途中4失点KO。立ち上がりから制球に苦しむ助っ人左腕にベンチも早々と見切りをつけたがロッテの勢いは止められなかった。

今季ロッテ戦4カードはすべて負け越し。対戦成績も3勝9敗。まだ首位に立つとはいえ、この苦手ぶりは完全に「カモ」にされている。仙台、幕張、そして先週連敗した那覇のビジター屋外球場は3勝10敗。もともと屋外球場を苦手としているホークスだが、今季はさらに分が悪い。故障禍のため本来の戦力ではないとはいえ、来週からは6連戦が4週連続する。中継ぎ陣の負担も大きくなるだけに、楽観視はしておれない。

「どうも点を取られちゃうんだよなあ。昨日も今日もウチが守勢に回っちゃうんだよなあ」。敗戦を見届けた王球団会長は、そう言ってハイヤーに乗り込んだ。打線の威力が落ち、先発、中継ぎと投手も不安定な状態では「先行逃げ切り」の必勝パターン確立も難しい。現状を考えれば、好転の兆しは見えにくい。

明後日28日からはオリックス3連戦(京セラドーム)。今季は7勝1敗(1分け)と好相性なだけに「お得意様」相手に巻き返しを期待するしかない。ここ3試合欠場していた今宮もオリックス戦は先発復帰する予定。左太もも裏の状態もまだまだ完全ではないが、好調男の復帰がカンフル剤となればいいのだが…。【ソフトバンク担当 佐竹英治】