阪神ドラフト1位の西純矢投手(18)は、球界屈指のリリーバーの言葉に胸を打たれた。

今季限りでの現役引退を発表した阪神藤川球児投手(40)は2日、鳴尾浜で2軍ナインに熱いゲキを飛ばした。華々しく見える1軍のマウンドを「お山の大将というけど、あそこは崖っぷちです」と力説した。その言葉を聞いた時、西純はこう思ったという。

「本当に自分はそうだなと思っていて。高校生までだとそうでもないですけど、プロに入ってからは本当に(心構えが)大事になってくる。心に残っています」

藤川は蓄積した疲労からコンディションが悪化し、2軍調整が続いている。西純も練習法から心構えまで、たくさんのアドバイスを受けた。

「練習法だったり、アドバイスをいただいたりして、それをやっています。本当に1つ1つの言葉がすごく重いと言いますか、自分にとってありがたい話が多くて…。なかなか、あんな大先輩としゃべらせていただくというのが自分にとってはすごいうれしいことなので。すごく感謝しています」

藤川は日米通算250セーブまで残り5に迫る。西純にとってはまさに生きる教科書だ。幾度の修羅場を投げぬいてきた鉄腕魂を、未来のエース候補は確かに受け取った。【阪神担当 只松憲】