西武の今季対外試合初戦となった2月23日オリックス戦(宮崎アイビースタジアム)から同28日ロッテ戦(高知市春野)までを現地取材した。2年前は遊軍として西武を厚めにカバーしたが、昨季はDeNA担当で、交流戦も行われなかったため、西武の現場取材は19年10月のCSファイナルステージ以来、約1年4カ月ぶりだった。

とはいえこのコロナ禍で自由に取材して回れるわけではない。個人的には2年前、稲尾和久氏に並ぶシーズン78試合登板の際に1面原稿を書いた平井克典投手(29)が本格的に先発転向したとのことで、2月28日の先発登板を楽しみにしていた。ところが3回3失点と不調で、残念ながら記者団の取材対象からは外れてしまい、直接話を聞くことはできなかった。

それでも静岡高時代から取材する鈴木将平外野手(22)とは、あいさつ程度だが言葉を交わすことができた。私が沖縄・宜野湾で、鈴木の高校の1年後輩でDeNAドラフト5位の池谷蒼大投手(21=ヤマハ)を取材していたため「池谷も頑張ってる。いいみたいだよ」と話を振ると「ここからじゃないですか」と素っ気ない返答。気にかけている存在のはずだが、そこは厳しいプロの世界を知る身。まさに「ここからが大事」と自分自身にも言い聞かせているように感じた。

高卒5年目の鈴木は、ドラフト4位の若林楽人外野手(22=駒大)ら大卒ルーキーと同学年。今年こそはとレギュラー奪取にかける思いは強いはず。高知の2試合では4打数1安打だったが、その後のオープン戦で調子を上げているようだ。

今回はしっかりと取材できなかった平井と鈴木だが、今後は公式戦を取材する機会も多くあるはず。結果を残した2人の話が聞けることを楽しみにしたい。【遊軍=鈴木正章】