<オープン戦:ソフトバンク3-3阪神>◇15日◇ペイペイドーム

3・25開幕までもう10日を切って、いよいよカウントダウンに入った。ソフトバンクのオープン戦も残り4試合。実戦調整の最終週である。胸の高鳴りに歩調を合わせるかのように、福岡の気温もグーンと上昇。ソメイヨシノの開花予想も今週末というから一気の春の訪れである。

ソフトバンク対阪神 4回裏ソフトバンク2死一、三塁、リチャードは左越え3点本塁打を放つ(撮影・加藤哉)
ソフトバンク対阪神 4回裏ソフトバンク2死一、三塁、リチャードは左越え3点本塁打を放つ(撮影・加藤哉)

東京遠征から戻ったホークスは阪神との初戦は引き分けた。それでもリチャードに待望の1発が飛び出し、長く続いた「ホットコーナー」争いもこれで決着? か。試合後の藤本監督は「後はしっかり準備ができたらいいんじゃないですか」と大砲候補の成長を認めながらも、まだまだ悩める心境を口にした。「ここに来てみんな良くなってきているし、悩みどころですね」。2番ショートで先発出場した新人野村勇が5回にしぶとく内野安打。途中出場の今宮も快打を放ったし、三森がマルチ安打、牧原大も右肩の不安解消でオープン戦で初めて二塁を守った。開幕を前に選手たちが上昇気流に乗るのはうれしい限りだが、ベンチワークとしては「競争」から「戦いの形」へとシフトチェンジしなければならない時期。残り4試合は文字通り「本番モード」とならなければならないはずだ。

新入団のガルビスは背番号3を披露(撮影・梅根麻紀)
新入団のガルビスは背番号3を披露(撮影・梅根麻紀)

試合前、藤本監督は報道陣のインタビューで新外国人ガルビスについてこう話していた。「ガルビスは助っ人として来ているので、どこかのポジションに入るのは確定、いや内定」。残念ながら新助っ人は東京遠征中の寝違いの影響もあって出場機会はなかった。ガルビスが本職の遊撃を守るとすれば、今宮はベンチスタートとなるのだろうか。守備重視で二塁起用なのか…。いや、三塁もあるのか…。さっぱり分からなくなった。何とも悩み深き「開幕」となりそうだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】