「チョーさん」が、広島を去る。広島と巨人の両球団から2日、長野久義外野手(37)の無償トレードが発表された。巨人に帰るという表現の方がピンとくるかもしれないが、この4年で「巨人のチョーさん」は「広島のチョーさん」として親しまれていた。

来年からは再び「巨人のチョーさん」となり、マツダスタジアムに乗り込んでくる。広島ファンにとってはまだ想像したくもないかもしれない。ただ、本人は囲み取材で「楽しみな対戦になりますし、またマツダスタジアムに戻って来られるようにしっかりと頑張りたい」と再会を楽しみにしているようだった。

広島にとっては「巨人チョーさん」との対戦は18年以来5年ぶりとなる。調べてみると、巨人時代の広島戦通算成績は2割8分6厘、22本塁打、78打点。入団から広島戦は9年連続本塁打中と、手ごわい相手となりそうだ。

そんな中、「チョーさん」との対戦を心待ちにするのは大瀬良だ。「4年間、本当に気にかけてくれた。気付いたことがあれば声をかけてくれた。本当にチョーさんはすごくいい人だなと」。主戦となった中でも、気付けば助言をくれた感謝を胸に刻む。

対戦を待つのは、それだけではないようだ。「対戦することになったら、きりきり舞いさせたい」とニヤリ。実はチョーさんに対し、大瀬良は通算成績は36打数3安打と抑え込んでいる。15年以降は26打席で1安打しか許していない。

森下や遠藤、玉村という若手だけでなく、床田もまだチョーさんとの対戦は1度もない。「広島のチョーさん」が再び「巨人のチョーさん」となる寂しさを感じつつも、広島投手陣と「巨人チョーさん」との対戦は早く見てみたい。【広島担当 前原淳】