楽天村林一輝内野手(26)がさらなる飛躍を遂げるべく、楽天モバイルパークでの秋季練習に励んでいる。8年目の今季、6月末から遊撃の定位置に定着した。「レギュラーを目指して常にやってきた。長い年月かかりましたけど、今年少し結果を残したことで、より明確なビジョンを立てられるようになった」と成長を実感している。

3割で上々の打撃と違って、守備は100%を求めることができる。「守備では絶対的な数字を残したいと思っている。ミスはしたくない。失策はゼロがいい」。加えて来季は、開幕からスタメン入りを狙う。

守備範囲の広さは折り紙付き。シーズンを通して出場できれば、さらに目指せるものが増える。「ショートを守らせてもらっているし、プロ野球選手である以上、やっぱり取りたいなって気持ちは強くある」というのがゴールデン・グラブ賞。パ・リーグ遊撃手部門は昨年まで5年間、西武源田が連続受賞している。“源田一強”時代を終わらせにかかる。

確か6年前。楽天の某選手がキャッチボールで暴投した球が自分の足に直撃したことがある。直後、ペアを組んでいた村林が走って謝罪に来た。どう見ても捕れない球だったので彼は悪くないのだが、丁寧に謝られて律義だなと思い、そこで村林という名前と顔を覚えた。あまり話す機会はなかったけれど、頑張ってほしいなと思っている。【遊軍 鎌田良美】