残念だ。ここで書くまでもないがWBC、侍ジャパンの敗退である。世界一に輝いた前回大会の決勝戦ではクローザーとして君臨し、今回は幕引き打者になった大谷翔平が「勝てる要素の多いゲームだった」などと話した通りに感じるので、余計に悔しい。

佐藤輝明の同点適時二塁打、森下翔太の勝ち越し3ランなど猛虎軍団が活躍したところまでは「いける!」と思った人も多かったはず。それでも、そこは勝負だ。強打のベネズエラに逆転負けを喫し、日本代表の戦いは終わった。

勝ち続けることは難しいということだろう。今回は米国を始め、各国が強力なメンバーを組み、これまでとは様子が違ったのかもしれない。それでも日本にチャンスはあったと思うけれど、やはり、連覇は簡単ではないと思う。

広島とのオープン戦が行われたマツダスタジアムでも虎番記者は忙しかった。阪神の試合前練習が始まるころはマイアミで試合の真っ最中。スマホやタブレットで試合展開を追いながら、目の前の練習もチェックしていた。

日本の敗退が影響したわけではないだろうが、試合は静かに進んだ。終わってみれば0-1の敗戦。OP戦の連勝は「3」で止まった。勝敗は関係ないけれど、負けるのは楽しくない。広島先発の左腕・森翔平に5回0封されるなど打線が沈黙。それでも西勇輝が4回無失点の投球を見せるなど好要素もあった。

そんな中「シーズンならこれはあかんやろなあ」と思ったのは5回だ。2番手・工藤泰成が最初の打者・二俣翔一ら2人に四球を出し、1死一、二塁としてしまう。ここで左腕の岩貞祐太にスイッチ。結局、岩貞が売り出し中のルーキー平川蓮に浴びた犠飛が決勝点となった。

指揮官・藤川球児は「岩貞とセット(のプラン)で」と、当初から左打者になれば考えていた継投と説明した。それでも制球が課題の工藤は「すいません、言葉が出てこない」と虎番記者の取材に反省の様子を示していた。

やはり四球はよくない。ベネズエラ戦の失点にもそれは絡んでいたと思う。そもそも日本の野球は本塁打がガンガン出るわけでもない。だからこそ四球は大事だし、守備ではそれで走者を出さないということは重要だと、あらためて思う。阪神が難しい連覇に挑むためにも。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

広島対阪神 ベンチで戦況を見守る藤川監督。左は降板する工藤(撮影・上田博志)
広島対阪神 ベンチで戦況を見守る藤川監督。左は降板する工藤(撮影・上田博志)
広島対阪神 5回裏広島1死一、二塁、降板を告げられた工藤(中央)は安藤コーチ(右端)にボールを手渡す(撮影・岩下翔太)
広島対阪神 5回裏広島1死一、二塁、降板を告げられた工藤(中央)は安藤コーチ(右端)にボールを手渡す(撮影・岩下翔太)