またしても「KEI0ボーイ旋風」が巻き起こった。今春、公立3校を統合して新設した大館桂桜(けいおう)は4-3で大曲に逆転勝ちし、開校初年度の8強進出を決めた。右腕エース関弘夢(3年)が8安打3失点完投。6番打者としても6回表2死一、二塁から走者一掃の左翼越え逆転二塁打を放って勝利に貢献。初戦から3連投で計33奪三振(21回1/3)もマークし、秋田の「ドクターK」をアピールした。

 チームの勢いが止まらない。2回表に無安打で2点を先制。一時は逆転されたが、関のチーム初安打で再逆転し、わずか2安打でミラクル勝ちした。窮地でも絶やさない笑顔がトレードマークになった関は「(3回に3安打3失点し)やられた分はやり返す。前の打席で空振り三振したので投げてくると思った」と同じ内角スライダーをはじき返した。藤井十二支継(としつぐ)監督(33)は「関を中心に守り切った」と評価。関は「ベスト8は通過点。慢心しないで戦いたい」と準々決勝に気持ちを切り替えた。