阪神藤浪、西武森を擁して春夏連覇した12年。今年は彼らのようなスーパースターはいないが、同じ道をたどってきた。センバツ優勝後は大阪府予選、近畿大会と負けなしで現在16連勝中。12年も春から負けなしで偉業を成し遂げた。

 同じ苦境も乗り越えた。12年のセンバツでは大会中に4番の田端良基内野手(当時3年)が骨折し、2回戦以降出場できなかった。今年はセンバツ直前に、正捕手の岩本久重(3年)が骨折。西谷浩一監督(47)は「12年の時も4番が骨折した中で勝ち抜いた」とチームを鼓舞。福井が「急造捕手」を務め、春優勝にたどり着いた。

 福井は「大阪桐蔭として3年(大阪代表を)逃すわけにはいかない」と力強く言い切った。18日の練習試合では、甲子園で2度優勝した常総学院(茨城)に8-2で勝利して勢いづく。99回大会で、新たな歴史を刻む。【磯綾乃】