春夏連続で甲子園8強に進出した盛岡大付(岩手)のエース左腕三浦瑞樹(3年)が、東北福祉大(仙台6大学)に合格していたことが15日、分かった。県勢初の3季連続甲子園出場の原動力となり、今夏はともに初となる大会3勝と準々決勝進出に導いた。同校OBで、富士大(岩手、北東北)の4番を務める兄智聡内野手(4年)とは同じ道ではなく、関口清治監督(40)の母校を選び、4年後のプロ入りを視野に入れる。

 最速141キロの直球をテンポよく投げ、カーブ、スライダーに決め球のチェンジアップがさえ渡る。智弁学園(奈良)との今春のセンバツ2回戦では、9回4安打8奪三振1失点で完投した。膝元へシュート気味に沈む120キロ台前半の宝刀チェンジを多投し、昨春王者の大会2連覇を阻止。走者を出しながらも、要所を締める投球は安定感抜群だ。最速145キロを誇るエース右腕平松竜也(3年)と左右の両輪として並び立ち、盛岡大付の黄金期を作り上げた。

 東北福祉大は、今季を支えた4年生投手が卒業する。3度の甲子園でチーム7勝に貢献しただけあって、三浦の経験値は豊富。1年目から登板機会はありそうだ。1学年先輩には同じ左腕の山野太一(1年=高川学園)がおり、左の2枚看板が実現する。投手陣を底上げして、長期政権確立を狙う。チームとして目標に掲げる大学日本一を手土産に、4年間でしっかり力をつけて、夢のプロ入りを狙う。

 ◆三浦瑞樹(みうら・みずき)1999年(平11)9月2日、神奈川・大和市生まれ。柳橋小1年から野球を始め、引地台中では、横浜瀬谷ボーイズに所属。盛岡大付では1年春からベンチ入りし、2年夏から3季連続で甲子園に出場。左投げ両打ち。175センチ、65キロ。家族は両親と兄2人。