阪口よ、プロで待ってろ! 昨夏甲子園で道勢初の2戦連続本塁打を放った北海・川村友斗一塁手(3年)が仙台大に合格した。チームメートの阪口皓亮投手(3年)がDeNA3位で指名され「身近な仲間がプロに指名されうれしかったと同時に、自分も大学で頑張ってプロを目指そうという気持ちが強まった」と意気込んだ。松前生まれ北海育ちのスラッガーが東北経由で、夢舞台を目指す。

 最後の夏甲子園は不完全燃焼だった。神戸国際大付戦、川村は遊撃への内野安打のみ。主砲の不調でチームも初戦敗退した。2本塁打を放ち全国準優勝に輝いた高2の夏から一転、屈辱の夏となった。「最後の最後に何も出来ないで終わった。もう1度大学で鍛え直す」。4年間で打者として再強化を図り、プロへの足掛かりをつくる。

 大学での目標は明確だ。今春仙台大を卒業した北海OBの松本桃太郎(22=ホンダ鈴鹿)が昨秋、仙台6大学最多通算120安打をマーク。「良い打者はどんな投手にも、すぐ対応できないと。今年の甲子園で課題が見えた。そこを突き詰めて、松本先輩の記録を抜く」と強い口調で話した。

 仙台大は15年に熊原健人が同大初のドラフト指名(DeNA2位)を受け、今年も馬場皐輔(こうすけ)投手(4年=仙台育英)が阪神1位指名を受けた。上位指名2人を輩出した同大で、プロ仕様の飛距離とミート術を身に付ける。【永野高輔】

 ◆川村友斗(かわむら・ゆうと)1999年(平11)8月13日、松前町生まれ。松前松城小2年で野球を始めた。北海では1年秋の札幌地区予選でベンチ入りし、昨夏の甲子園は6番一塁手で出場。3回戦の日南学園戦で甲子園初本塁打、準々決勝の聖光学院戦で道勢初の2戦連続本塁打を放った。今夏の初戦神戸国際大付戦は3番一塁で出場し、5打数1安打1打点。181センチ、83キロ。右投げ、左打ち。家族は両親と弟。

 ◆仙台大硬式野球部 68年(昭43)に愛好会として発足し翌年に部昇格。70年の仙台6大学連盟発足から参戦し、75年秋に初優勝。今秋を含め計6回優勝(春季2回、秋季4回)。全日本大学選手権は14、15年と2回出場し、14年に8強進出。