来春センバツの21世紀枠候補9校が12月15日、発表された。来年1月26日の選考委員会で3校が選ばれ甲子園に出場する。

21世紀枠とは

困難な練習環境を克服したり、地域貢献など、野球以外の要素を選考条件に加え、甲子園出場のチャンスを広げる目的で01年から導入された。推薦校は原則、秋季都道府県大会の16強以上(加盟129校以上は32強以上)から選出。07年までは2校、08年から3校を選出(記念大会の13年は4校)。東、西日本から各1校、残り1校は地域を限定せずに選ぶ。同枠の過去最高成績は、01年宜野座(沖縄)、09年利府(宮城)の4強


北海道=函館工(道)

今秋北海道大会8強

過去甲子園は夏4度、春1度の5度出場。57年夏に8強も63年夏を最後に出場無し

1911年、函館区立函館工業補習学校として開校。主なOBに楽天青山浩二投手

函館工(今秋北海道大会)
函館工(今秋北海道大会)

東北=由利工(秋田・県)

県大会3位→東北大会8強

最速142キロのエース佐藤亜を中心に62年の創部以来、春も含めて初の東北大会出場。さらに「地域に愛される学校」を目指す中で、野球部員が率先して地域住民へのあいさつ活動を行っていることも評価

1962年創立で所在地は由利本荘市、過去甲子園出場なし

由利工のエース佐藤
由利工のエース佐藤

関東=藤岡中央(群馬・県)

県大会4強

準々決勝で夏の甲子園に出場した前橋育英を延長14回の末、2-1で下し創部以来初の4強入りを果たすなど少人数ながら工夫した練習で好成績。また文武両道を掲げ学習にも力を入れていることなど評価

05年、藤岡高、藤岡女子高閉校に伴い開校。普通科と理数科がある


北信越=金津(かなづ、福井・県)

県大会初優勝→北信越大会初戦敗退

学校周辺の雪かき、少年野球チームとの交流など地域との関わりなど評価

1983年開校。春夏甲子園出場なし


東海=大垣西(岐阜・県)

県大会準優勝→東海大会8強

東海大会初戦で強豪の中京大中京(愛知)を破り8強。ボランティア活動なども評価

1980年創立の進学校。春夏甲子園出場なし。11年に東海地区の21世紀枠候補校に残ったが落選した。卒業生にプロレスラーの棚橋弘至


近畿=膳所(ぜぜ、滋賀・県)

県大会8強

県屈指の進学校で学業と部活動の両立。県大会では準々決勝で優勝した近江に敗れたが1-3と善戦

1898年、滋賀県第二尋常中学校として開校。所在地は大津市。甲子園は72年夏、78年夏、34年春、56年春、59年春の5度出場もすべて初戦敗退。OBに元阪急の人見武雄内野手、元阪神の石田博三外野手


中国=下関西(山口・県)

県大会4強(3位)→中国大会初戦敗退

文武両道。限られた練習時間や施設という環境の中で好成績を挙げたことが評価

1920年、下関中として開校の進学校。甲子園は1951年夏に1度出場し1勝を挙げた。卒業生に林芳正文科相


高知追手前(高知・県)

県大会4強(3位)→四国大会初戦敗退

文武両道。グラウンドを複数の部で共有という限られた環境下で4年ぶり2回目の四国大会出場。1回戦で敗れたものの大手前高松(香川2位)に延長14回で2-3で惜敗

1878年(明11)、高知中として創立の進学校。その後高知県尋常中、城東中などと改称し1949年、現校名に。甲子園は城東中時代の46年夏、47年春(4強)の2度出場。OBにその時にエースとして活躍、その後慶大監督を務めた前田祐吉(故人)


九州=伊万里(佐賀・県)

県大会準優勝→九州大会初戦敗退

エース山口修司投手を中心に接戦を勝ち上がった

1916年、伊万里町立伊万里実科女学校と称して開校の進学校。49年から現校名。甲子園出場なし。OBに元阪神の渡辺博敏投手


候補から漏れた各都府県の推薦校


青森=八戸高専(国)

県大会4強

国立高専という他校とは異なる環境を克服し快進撃。将来のエンジニアを目指して勉学にも励むなど文武両道を実践

1963年創立、過去甲子園出場なし


岩手=久慈(県)

県大会4強(今春、夏は準優勝)

昨秋台風被害を克服

1943年、久慈高等女学校として開校。79年夏の甲子園出場(1回戦敗退)


山形=九里(くのり)学園(私)

県大会8強

豪雪地域だが高橋監督ら指導者と部員が練習を工夫して効率アップ。米沢上杉まつりに参加するなど積極的な地域活動が評価された

1901年、米沢市に九里裁縫女学校として創立、過去甲子園出場なし


宮城=角田(県)

県大会4強

部員18人もエース太田悠雅投手の力投などで初の県大会4強入り。清掃や雪かきなどの地域貢献も評価

1897年、宮城県尋常中学校伊具郡立分校として創立。05年に角田女子高と統合、過去甲子園出場なし


福島=磐城(県)

県大会8強

文武両道を実践。甲子園には過去、夏7回、春2回出場。71年夏は小さな大投手、田村隆寿投手で準優勝。一昨年、昨年は春季東北大会に進み、夏の福島大会も昨年、今年と2年連続でベスト8に進出

1896年開校の進学校。01年から男女共学再開


栃木=青藍泰斗(私)

県大会4強

今夏の県大会に続く4強入り。優勝した国学栃木に敗れるなどここ数年間、強豪校に惜敗するなど、あと1歩で甲子園出場を逃していることなどが推薦理由

1908年、葛生学館として開校。48年に葛生高校、05年現校名に。所在地は佐野市。甲子園には葛生時代の90年に1度出場(初戦敗退)。今夏のエース、石川翔投手が中日にドラフト2位指名された


茨城=日立一(県)

県大会4強

文武両道を実践しながら近年安定した成績を残していること、登下校時のごみ拾いなど評価

1927年創立の進学校。甲子園は85年夏に1度出場し3回戦進出。OBに元ロッテの江尻亮監督


埼玉

市川越が監督らの不祥事のため一般枠を含めて推薦を辞退する申し出があり、了承された。高野連によると、市川越の顧問は11月に中学生を練習に参加させ、監督も同席していたという。5日の審議小委員会で、処分を日本学生野球協会審査室に上申することを決めた。市川越は今秋の埼玉大会で準優勝し、公立校で唯一関東大会に出場した


千葉=柏南(県)

県大会16強

県大会3回戦で延長11回の末に3-4で流経大柏に敗れたが16強と健闘。指導者や部員が一体となり、創意工夫を凝らした練習で成績を上げていることなど評価

1975年創立で甲子園出場なし。OBにプロサッカー選手多数


東京=佼成学園(私)

都大会準優勝

50年ぶりの決勝進出を果たした日大三との試合は8回までリードも逆転負け。12年夏の西東京大会準優勝。74年夏を最後に甲子園出場から遠ざかっているが、12年夏の西東京大会で準優勝するなど高い実力を維持

1956年、立正佼成会の社会事業の一環として中学高等学校を開設。所在地は杉並区。甲子園は66年春、68年春、74年夏の3度出場も1ずれも初戦敗退。OBに元ロッテの森山正義外野手


神奈川=鎌倉学園(私)

県大会4強(4位)

今秋県大会では準々決勝で横浜に15-8で打ち勝ち4強。準決勝で慶応に0-1、3位決定戦で桐光学園に2-3で惜敗し関東大会出場を逃した。05年、10年に続く3度目の推薦

1921年、鎌倉中として創立の男子進学校。甲子園には62年春(8強)、69年春(初戦敗退)の2度出場。OBに歌手桑田佳祐、ソフトバンク若田部健一投手コーチ、元DeNAの長田秀一郎投手


山梨=都留興譲館(県)

県大会8強

2014年、桂高と谷村工に代わる新設校として創立。今回、春、夏、秋を通じて初の8強入りを果たした


長野=松本深志(県)

県大会8強

初の推薦。文武両道。今夏県大会で2年連続8強入りするなど好成績を収めていることが評価された

1876年創立の進学校。松本中時代の1947年夏に1度甲子園出場(初戦敗退)。卒業生に田中康夫元長野県知事ら


新潟=長岡大手

県大会8強

推薦理由は3つ。(1)学業と部活動の両立 今年で創立115年。普通科で約8割が大学に進学し、国公立大にも4分の1が進学。また複数の部が全国大会に出場するなど、真の文武両道を実践(2)最近の野球部成績 14年にOBの鈴木春樹監督(46)が就任して以降、昨年は春4強、夏8強、秋8強に進出。今年も春と秋に8強入りするなど、短時間の効率的な練習で上位進出の常連となっている(3)校内での野球部員の活動 毎年1月のセンター試験前日には中心でエールを送り、受験生の大きな励みとなっている。また県総体の壮行会でも応援団となって激励するなど、率先して応援する姿は、全校生徒に良い影響を与えている

1903年、古志郡立長岡高等女学校として創立。67年現校名に。春夏甲子園出場なし


富山=富山国際大付(私)

県大会準優勝→北信越大会では2勝を挙げ4強

初の推薦。近年の大会で好成績をあげ、学校行事や進学でも成果を上げていることが推薦理由

1964年、富山女子短大付として開校。92年に現校名となり男女共学に。春夏甲子園出場なし


石川=飯田(県)

県大会8強

昨年に続く推薦。秋季県大会準々決勝で、優勝した星稜に1-2と善戦。能登最北部の地理的なハンディがある中で、移動の疲れを感じさせないはつらつとしたプレーや、鉢ケ崎海岸や校舎周辺の清掃活動に取り組み、地域から応援されていることなどが推薦理由

1912年、珠洲郡立実科高等女学校として開校。48年、県立飯田中と統合され現校名に。所在地は珠洲(すず)市。甲子園は春夏出場なし


静岡=静岡市立(市)

県大会4位

学業と部活動の両立、準決勝で東海大会優勝の静岡に惜敗したことなどが推薦理由。

1940年創立の進学校。62年夏、82年春、01年夏と3度の甲子園出場もすべて初戦敗退。OBに元ロッテの里見祐輔投手


愛知=愛産大三河(私)

県大会準優勝→東海大会初戦敗退

推薦理由は近年の試合成績、清掃活動に力を入れ地域社会に貢献している点

1983年、三河高として開校。95年、現校名に。甲子園は96年夏、00年春出場も初戦敗退。OBに元中日の原田政彦外野手、元ダイエーの太田勝正投手


三重=桑名(県)

県大会16強

初の推薦。学業と部活動の両立。エース深川純投手(2年)を中心に県大会ベスト16。準優勝したいなべ総合と準々決勝で対戦し2-3で惜敗

1910年、桑名郡立高等女学校として創立の進学校。48年に桑名中、桑名高等女学校、桑名市立高等女学校が統合し桑名高校に。春夏通じて甲子園出場なし。OBに元中日の酒井敏明捕手


京都=乙訓(おとくに=府)

府大会優勝→近畿大会4強

文武両道。府大会で初優勝。初出場した近畿大会で4強入り健闘するなど他校や地元の小中学生らの模範となっている点などが評価

1964年開校。所在地は長岡京市。普通科とスポーツ健康科学科がある。野球部は陸上部、水泳部、バドミントン部、フェンシング部とともに重点種目部でグラウンド、室内練習場など恵まれた環境で練習に励む。甲子園出場なし。卒業生に女子サッカー元日本代表GKの海堀あゆみ


大阪=池田(府)

府大会8強

府大会準々決勝で興国に2-3で惜敗。アメフトやサッカーなどの部活も盛んで、グラウンドの確保が難しいなか、結果を残したことなど評価

1940年、大阪府立第十六中学として開校、48年に現校名。甲子園春夏出場なし


奈良=法隆寺国際(県)

県大会3位→近畿大会8強

県立校として県大会予選で3位、近畿大会でベスト8の健闘。創意工夫を凝らした練習や地域での活動など評価

2005年、斑鳩高と片桐高が統合して新設された。所在地は生駒郡斑鳩町。甲子園は斑鳩時代に03、04年春に出場(通算1勝2敗)。OBに元西武の大島寛投手(斑鳩卒)


和歌山=星林(県)

県大会8強

1948年、和歌山市に創立。甲子園は夏2度(68、90年)春2度(68、83年)の4度出場し最高成績は3回戦。OBに前侍日本の小久保裕紀監督


兵庫=尼崎小田(県)

県大会8強

今秋県大会で3年ぶりの8強入り。準々決勝で西脇工に惜敗も着実に実力をアップしたことが評価

1972年創立。OBに野球日本代表でソウル、バルセロナ五輪に出場した西正文内野手


岡山=岡山芳泉(県)

県大会16強

初めての推薦。文武両道を実践、学校周辺の清掃など地域貢献活動にも熱心

1974年創立の進学重視型単位制高校。春夏通じて甲子園出場なし


広島=大竹(県)

県大会16強

今夏は55年ぶりに4強入り果たす

1921年、大竹女子実業補習学校として開校。68年現校名に。春夏甲子園出場なし。OBに元南海外野手、監督の広瀬叔功、元阪急外野手の簑田浩二


鳥取=米子工(県)

県大会8強

初めての推薦。今夏県大会で昨年甲子園出場の境に競り勝ち、今秋県大会では鳥取商と延長15回引き分け再試合をするなど粘り強い戦い。校舎から離れた専用グラウンドの環境整備に部員と指導者が取り組んでいることなど評価

1923年、鳥取県立工業学校として開校。甲子園は72年夏に1度出場(初戦敗退)。OBに巨人、日本ハム、ヤクルトで活躍した角盈男投手


島根=大田(県)

県大会4強

あいさつ運動やボランティア、地元出身者のチーム構成。短時間で効率的な練習を進め文武両道を実践していることなどを評価

1921年、大田中として開校。甲子園は春3、夏3の計6度出場もいずれも初戦敗退。OBに元阪神の福間納投手


徳島=生光(せいこう)学園(私)

県大会準優勝→四国大会では1勝を挙げ8強

2年連続の推薦。県加盟校唯一の私立。近年好成績を収めながらあと一歩で甲子園出場を逃している

1947年、生光商業専門学校として創立。84年、現校名に。春夏甲子園出場なし。OBに前日本ハムの武田久投手


香川=坂出工(県)

県大会16強

初めての推薦。今秋県大会で32年ぶりに秋2勝を挙げて16強入り。野球部員は資格取得や実習に取り組みながら、他部と共有するスペースで創意工夫して練習している点など評価

1938年創立。春夏通じて甲子園出場なし。OBに元巨人の平田薫内野手、元近鉄の香川正人投手


愛媛=新居浜南(県)

県大会8強

指導者、部員が一体となり創意工夫した練習で夏、秋と2季連続で8強入りしたことなど評価

1950、愛媛県立新居浜西高等学校中萩分校として開校。64年、現校名に。春夏甲子園出場なし


福岡=小倉(県)

県大会4強

3度目の推薦。47年春準優勝、47、48年夏連覇、78年春が最後

1908年、小倉中として開校の九州地区屈指の進学校。甲子園は夏10度、春11度出場。47年、48年夏連覇。春は2度の準優勝を誇る古豪。78年春を最後に甲子園から遠ざかっており、来春選出されれば40年ぶりの甲子園となる。OBに夏の甲子園連覇を達成した時のエース、福嶋一雄(野球殿堂入り)


長崎=長崎工

県大会8強

文武両道で資格試験の合格率も高い

1937年創立。甲子園出場なし


大分=大分舞鶴

県大会8強

進学校で練習時間は平日2時間で試験前には制限されるなどの条件の中、好成績

1951年創立。甲子園出場なし。ラグビー部は強豪


熊本=熊本商(県)

県大会8強

熊本地震による困難な環境を克服、検定試験合格など学業との両立など評価

1895年、熊本簡易商業学校として創立。甲子園は夏3度、春4度出場し1926年春に4強。60年夏を最後に遠ざかっている。卒業生に野球殿堂入りした元中日の江藤慎一内野手、茨城ゴールデンゴールズの片岡安祐美内野手


宮崎=福島(県)

県大会8強

文武両道で平日2時間の練習ながら県大会準々決勝で都城東(九州大会で九州学院を破る)と白熱した戦いを演じた。祭りや清掃活動で地域とつながりなども評価

1923年、福島高等女学校として創立。48年、現校名に。所在地は串間市。甲子園は76年夏に1度出場(初戦敗退)。OBに元ロッテ監督で現オリックス西村徳文ヘッドコーチ、ソフトバンク加治屋蓮投手


鹿児島=鹿児島情報(私)

県大会4強

近年安定したチーム力を維持していることが推薦理由

1960年、鹿児島電波工として創立の私立校。OBにロッテ二木投手


沖縄=石川(県)

県大会4強

生徒数や部員が減る中でも着実に力を付け、結果を残したことを評価

過去甲子園は75年夏、89年夏の2度出場

うるま市にある県立校で1945年開校、OBに元西武の糸数勝彦投手


21世紀枠・過去の出場校


年 出場校
01安積(福島)※宜野座(沖縄)
02※鵡川(北海道)松江北(島根)
03柏崎(新潟)隠岐(島根)
04一関一(岩手)八幡浜(愛媛)
05※一迫商(宮城)高松(香川)
06真岡工(栃木)金沢桜丘(石川)
07都留(山梨)※都城泉ケ丘(宮崎)
08※安房(千葉)※成章(愛知)※華陵(山口)
09※利府(宮城)彦根東(滋賀)大分上野丘(大分)
10山形中央(山形)※向陽(和歌山)川島(徳島)
11大館鳳鳴(秋田)佐渡(新潟)※城南(徳島)
12女満別(北海道)石巻工(宮城)洲本(兵庫)
13※遠軽(北海道)いわき海星(福島)益田翔陽(島根)土佐(高知)
14小山台(東京)海南(和歌山)大島(鹿児島)
15豊橋工(愛知)桐蔭(和歌山)※松山東(愛媛)
16※釜石(岩手)長田(兵庫)小豆島(香川)
17不来方(岩手)多治見(岐阜)中村(高知)

※は1勝以上挙げた学校、最高成績は宜野座と利府の4強