昨夏の甲子園で1勝を挙げた青森山田の工藤飛馬内野手(3年)が日大(東都2部)に合格したことが7日、分かった。17年のセ・リーグ新人王に輝いた中日京田陽太内野手(23=日大)は高校の先輩に当たり、大学も同じ日大を選んだ。京田と同じ左打ちの遊撃手で、4年後のプロ入りを目標に掲げた。

 俺が「京田2世」になる! 16年春、17年夏の2度の甲子園を経験した工藤が、4年後のプロ入りに闘志を燃やした。

 工藤 東都は野球のレベルが高い。試合を見ていたし、青森山田から日大経由でプロに入っている選手が多いのが決め手だった。

 偉大な先輩の姿を見て、刺激を受けていた。1年秋の東北大会で優勝。明治神宮大会に出場し、大会中は千葉にある日大グラウンドで練習した。当時3年の京田の練習姿が衝撃的だった。鉄壁の守備を誇る京田が、地味な壁当てをひたすら繰り返していた。工藤は「日々の積み重ねがどれだけ大事かを実感した。それ以来、毎日ノックを受けてきたから、今の自分がある」と胸を張る。毎朝5時前に起床し、1学年上でソフトバンクに入団した三森大貴内野手(18)と行った朝練で鉄壁の守備を磨いた。

 ライバルに負けてられない。小6で選出された楽天ジュニアでは、楽天6位指名の西巻賢二遊撃手(18=仙台育英)と二遊間を組んでいた。この夏の甲子園で再会しており「賢二が指名されて、こっちもいいモチベーションになる」。ドラフト翌日から工藤が猛練習を再開し、対抗心を燃やしている。

 4年後が待ち遠しい。「京田さんは目標であり、同じ経歴になるけど、タイプは違う。いいところを学んで自分のスタイルを磨いて、トップレベルのプロ野球選手になりたい」。まずチームの1部昇格に貢献し、持ち味である強肩、巧打をさらに伸ばして、プロの土俵に立ってみせる。