昨秋県準優勝の弘前東が弘前実を11-3の7回コールドで破り、12日の第1代表決定戦へ進んだ。高校通算44本塁打の4番桜庭佑希也外野手(3年)が3打数3安打2打点と気を吐き、打線をけん引した。1-2の3回1死二塁、外角寄りの高め直球をとらえて同点中越え三塁打を放った。主砲の一打で打線が一気に活気づくと、4回以降は8安打を集中させて大勝した。持ち味の本塁打こそ出なかったが、桜庭は「初回からチームのリズムが悪かったので、自分のバットで流れを変えたかった」と自信を見せた。

 昨秋は県準優勝で、初めて八戸学院光星を撃破して決勝へ駒を進めた。その後の東北大会では、のちに21世紀枠でセンバツに出場する由利工(秋田)に初戦敗退。9回に3点を奪われて逆転負けし、主砲桜庭は1安打に終わった。「悔しかった。自分に長打が出なかったのが敗因」。冬場の練習ではひたすら振り込んで、飛躍の春を迎えた。

 対外試合解禁となった3月以降は6本塁打を加算し、大台の40発を超えた。“津軽の大砲”は「県大会でシードを取って、夏につなげたい。本塁打は50本を目指す」と意気込んだ。【高橋洋平】