強打の日大三(西東京)が、駒大高に6回コールドの快勝で8強入りを決めた。日置航主将(3年)が、2試合連続の先制打で打線をけん引。4番大塚晃平外野手(3年)も中越えの2点適時二塁打を放つなど、先発全員安打の15安打で13点を奪った。過去2戦、打線の奮起を求めた小倉全由監督(61)は「今日はよく打った」と納得した。

 意思統一されたハイレベルな攻めで攻略した。15安打中10安打が中堅から逆方向。右打者には外角中心に直球、変化球を集める配球だったが、日置、大塚を中心にボールを引きつけ、素直に打ち返した。「センターから、右中間を意識した」日置は、お手本のような中堅から逆方向への3安打。小倉監督も「逆らわないで、センター中心にね」と評価する攻撃だった。

 原点に返った。4回戦の豊多摩戦の夜、寮で全体ミーティングを実施。小倉監督から「暑さに負けてるんじゃないか」と言われ、その後の選手ミーティングで「もう1回、昨秋の『一番弱いんだから、やってやるぞ』という気持ち」を共有した。日置は「今日は気持ちです」とナインの思いを代弁した。【久保賢吾】