今夏甲子園16強の常葉大菊川が、新チーム最初の公式戦に臨んだが、浜松西に1-3で敗れた。先発の伊藤勝仁投手(2年)が2回裏無死三塁で、5番平出景詩内野手(1年)の左前適時打で先制を許すと、3回にも2失点。3回3失点で降板した。伊藤は「変化球でストライクを取れず、甘い直球を打たれた」と失点を悔やみ、4番に座った打撃でも1安打に終わった。

新チームでの公式戦出場経験者はわずか3人。伊藤は甲子園で全3試合に出場して打率5割、1本塁打の成績を残した。豊富な経験をチームに還元することを高橋利和監督(32)に期待されたが、「自分の力不足を感じました」。試合前から硬さが見えるチームをもり立てられず、自らも雰囲気にのまれた。伊藤は「これからは意識を変え、チームを引っ張っていきたい」と、リーダーとしての自覚を自らに課した。

チームは推薦で県大会出場が決まっている。だが高橋監督は、経験不足のチームが1試合のみで県大会へ向かうことに危機感を抱く。「県大会まであと3週間弱あるので、何とかします」と、仕上げを急ピッチで進めていく。【河合萌彦】