侍1号＆人生初サイクルだ！　第12回U18（18歳以下）アジア選手権が3日、宮崎で開幕した。1次ラウンド初戦で香港と対戦した高校日本代表は、26－0の5回コールド発進を決めた。5番の大阪桐蔭・根尾昂内野手（3年）が2回に先制の適時三塁打と右翼席への本塁打を放つなど大爆発。3回の第4打席で自身初のサイクル安打を達成し、チームをけん引した。今日4日はスリランカと対戦する。

初陣は根尾祭りだった。2回無死一塁から先制適時三塁打を放ち、打者一巡した第2打席。101キロの初球を振り抜くと、右翼席中段にスタンドイン。推定120メートルの侍第1号で、集まった日米23球団のスカウトの視線を奪った。香港の右翼手はぼうぜんと打球を見送り、打たれた投手は苦笑いするしかなかった。

また回ってきた2回の第3打席では中前打を放ち、サイクル安打にリーチ。3回の第4打席で左翼へ二塁打を放ち「（意識は）ありました」と人生初のサイクルヒットを達成した。最終打席でも再び二塁打を放ち5打数5安打5打点。「とにかく1球で仕留めるつもりで全打席行きました」と第4打席以外全て初球打ち。試合開始から終了まで、ずっと観客を沸かせた。

いつもと異なる環境に刺激もある。合宿中は金足農・吉田にトレーニング法を聞いた。長靴をはいたり、仲間を背負って行う雪国秋田ならではのトレーニングで「あまり参考にはできないです」と話すが「考えてトレーニングしている。だから活躍するし、結果を残すんだなと思いました」と姿勢を学びとった。

根尾から始まり2回に19点を奪うなど、チームは26得点で5回コールド勝ち。宮崎でも打線の中心に根尾がいる。【磯綾乃】